デジタルネイチャー感想
落合陽一氏の新刊、『デジタルネイチャー』を読んだ。
最新テクノロジーがこれからの世界をどう変えていくか、という社会論がメインだが、哲学書の様相も濃い。
高度に観念的な論を展開しつつも、机上の空論や空想を語っているように感じないのは、落合氏が世界の最前線で現実に生産物を世に送り出し続けている人だからだろう。
よく「実装」というワードが出てくるのがそれを表していると思う。
語られるビジョンに未来が感じられて、ワクワクが止まらない。
とはいえ、最新テクノロジーに関する話や、圧倒的な先見性と高度な知見、深い思想に対して、半分も理解が及んでいるかどうか・・・という感じだ。
しかし落合氏は過去に以下のように書いている。
「難しいものは、難しいまま理解していく。修業を積むことで、何とか理解していく―これが語彙ではなく読者の修練を求める東洋の精神なのです」
「理解できないのは自分のせいだから、修業しようという精神が求められるのです。わかりにくいものを頑張って勉強することで理解していく―それが東洋的な価値観なのです。」
というわけで、何度も読み返したり、いろんなことを学ぶことで、もっと理解を深めていきたい。