文武両道 臥薪嘗胆

日々の修業や生活の中で考えたことや思ったことを綴っていきます

柔道世界選手権2019 5〜〜8日目

重量級選手の背負い投げ

男子90kg級、向選手のしゃがみ背負のキレが素晴らしい。

お互い組み合った状態から投げられているからすごい。
昔で言えば井上康生監督の背負い投げが凄かったが、最近重量級でも背負いのキレる選手が見られていいですね。
100kg級のポルトガルのフォンセカ選手も背負投げが素晴らしかった。

寝業師 濵田尚里選手

女子78kg級濱田尚里中尉の寝技は個人戦団体戦共に圧巻でした。
ひとたびグラウンドになったらもう相手はノーチャンス!一発で決めきるのがスゴイ!
個人戦決勝では惜しくもそのワンチャンスで取り切れなかった為に負けてしまいましたが、2日しか経ってない団体戦で同じ相手を、きっちり一発で押さえ込んでのリベンジには感服しました。

中矢力選手、角田夏実選手も素晴らしい寝業師ですが、腹ばいで防御体制の相手すら確実に一発で仕留め切る濱田選手の完璧さはちょっと別格感が漂ってます。

そして、同じ相手に二度は負けない!っていうのはもちろん誰もが思うところではあるが、実際に出来るっていうのは地力に加え、頭も相当良いのでしょうね。
自分の失敗や相手のつけいる隙を分析できないとなかなかこうはいかない。

圧倒的な大野将平選手

団体戦決勝で再び姿を現した大野将平選手は相変わらず圧倒的で、増田俊也著『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』の

すでに実力は抜きん出ていた。

木村がまともな試合をしたのは、前年の全日本選士権決勝の中島正行戦が最後だった。後の木村はあまりにも強すぎて相手と拮抗するということがなくなる。

とか

必殺の大外刈りは、相手がどう動くか、相手が何の技を掛けるか、そういうことは一切関係なく、木村が投げたいときにかければそれでよかった。

とか 

後のライバル松本安市が「全盛時代の木村は勝つのに二分を要したことがない」と発言しているのは大袈裟ではない。

などの記述が頭によぎった。
歴史に残る伝説的柔道家となりうる選手の活躍を目の当たりに出来ているのかもしれない。

 

日本の金メダル数が思ったより少なかった今大会ですが、かつてパワーや体格で語られることの多かった外国勢のJUDOが、素晴らしい切れ味や多彩な技を持つ選手が多くなって、とても見応えがありました。

そして今大会は何と言っても66kg級の激闘でしたね。
ホントに言葉にして陳腐にしたくないので語りませんが、感動でした。