文武両道 臥薪嘗胆

日々の修業や生活の中で考えたことや思ったことを綴っていきます

『わたし、定時で帰ります。』

今期のドラマ『わたし、定時で帰ります。』観ました。

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吉高由里子さん目当てで見始めましたが、なかなかいい内容だったんじゃないかなぁと思います。

タイトルからして、いわゆる働き方改革的な方向で話が作られるのは想像に難くないわけですが。

主人公は訳あって定時帰社を決心しているキャラクター設定で、「帰りたい」じゃなく「(信念があって)帰ると決めている」っていうのも好感抱くんですが、もともとはバリバリ働いていた経験もありつつ・・・という経緯があるようなので、いわゆる仕事人間への蔑視も持っていない、というのが見ていて気持ちいいところでしたね。

人による仕事動機の違い

『THE TEAM ~5つの法則~』著者の麻野耕司さんは、人のモチベーションについて4つのPがあると言っておられる。

  • 「Philosophy(理念・方針)」
  • 「Profession(活動・成長)」
  • 「People(人材・風土)」
  • 「Privilege(待遇・特権)」

Philosophy

西郷隆盛大久保利通勝海舟のような憂国の志士やガンジーなどのように「理念」が大事であれば、利益度外視で命までかけて事を成そうと走り回るでしょう。

Profession

「活動(=仕事内容)」が大事な人にとってはワークライフバランスとか犬に食わせろ、みたいな感じで、睡眠時間削ってでもバリバリ働くのでしょう。あるいは睡眠時間はたっぷりとることで自身のパフォーマンスをハイレベルに整えて仕事に向かうのかもしれません。収入アップにつながるスキルアップではなく、現物の利益に直接つながるわけではない技能の向上や人としての「成長」自体に生きがいを感じる人も、このモチベーションでしょう。

People

「人(人間関係)・風土」を大切にする人は職場の同僚たちを単なる仕事上の付き合いではなく、人と人との関係として捉え、飲み会やリクリエーションにも積極的に企画し参加し、コミュニケーションを取り合うことで仲間として仕事に向かうことに喜びと充足を感じるのだと思います。

Privilege

「待遇・特権」に重きを置くといえば、欲の塊のように捉える人もいるかもしれません。しかし家臣団の生活、民百姓の生活を少しでも良くしようと領土の拡大や主君・幕府から与えられるお役目に命を懸けてきた殿様は強欲で片づけられないと思います。現代で言えば家族の生活をよくするために少しでも給料の高い仕事をしようとする人もそうでしょう。

価値観は人それぞれ

僕が一番クソだと思うのは、他人に対して、自分の”P”を押し付けてくる人です。

例えば最近よく言われる、職場の飲み会は不要、とか重要とかいう話。

「飲みニケーション」を大事だと思ってるおっさんが強引に誘ってきて、仕事に集中したい人にアルコールを注入してパフォーマンスを下げるのもクソですし、時給を最大化させたい若者に業務外でプライベートを奪うのもクソでしょう。

逆に人間関係を大事にしている上司が善意で飲みに誘ってくれているのに、行くのダルいとか意味を感じないとか自分の遊び優先とかで一度も付き合わない若者もクソ。

同僚と親密になることで効率よく意思疎通できるようになり仕事の効率が上がることもある。それに、職場に親密な友人がいると給料への満足度が3倍になって仕事へのやる気が8倍になるって話もあるようですしね。(参考:メンタリストDaiGoの「心理分析してみた!」

『わたし、定時で帰ります。』の今後に期待

仕事には「生き方」というテーマが付きまといますし、趣味と違って「嫌なら辞めれば?」で済まないところがあるので難しいところですが。

お互い、相手が大事にしている価値観を尊重して付き合っていけるといいのになぁ、と思います。

そういう雰囲気の醸成に寄与してくれるんじゃないかと、ドラマの今後に期待してます。